パチンコは日本独自の文化ともいえる遊技ですが、その裏には「無抽選(不正)」と呼ばれる問題が存在しているという説があります。
ちなみに「パチンコにおける無抽選」とは、お店側が顔認証やホールコンピュータを用いて、当たりを出す客と出さない客を決めることです。
この記事では、パチンコ業界の現状から巷で囁かれている無抽選の真偽、さらにはビギナーから熟練者、店舗関係者までの多角的に意見を集めてこの問題を考察します。
したがって、パチンコについてよくご存知の方が読めば、的外れなことを書いてるかもしれませんが、その点はご容赦ください。
ただし、この記事を執筆するにあたり、さまざまな立場の方のユーチューブ動画やブログ、コメントに目を通しました。
ぜひ、最後までお読みいただき、パチンコにおける「無抽選の真実」について考えてみてくださいね。
パチンコ業界の現状
パチンコホールの数と市場規模
2022年12月末時点でのパチンコホール経営企業数は2,053社、店舗数は7,365店舗と、前年比で大きく減少しています。
市場規模も2005年頃のピーク時から半減しており、ここ数年、新型コロナウイルスの影響も受けています。
コロナウイルスの影響
『レジャー白書2021』によれば、2020年のパチンコの参加人口は710万人、貸玉料は14兆6000億円で、こちらも前年度の20兆円から大幅に減少しています。
人気の変遷と貸玉料金
以前は大当たりの連チャンが人気でしたが、「射幸心を煽る」という理由で年々法規制が厳しくなり、徐々に人気も減少していきます。
また、貸玉料金も1玉4円のみでしたが、現在では1玉1円が多くなっています。
良くも悪くも、ピーク時のように大きく勝てない代わりに、大きく負けることもなくなりました。
パチンコ店に利益率
Wikipediaの情報によると、店舗平均の還元率が85%程度だとされているので、パチンコ店の実際の売り上げは貸玉料の15%程度です。
月初から月末まで完全放置しておくと、客が入れば入るだけお店の赤字が膨らむという現象もありそうなので、(不正ではない程度の)釘などの調整は当然あるのでしょうね。もちろん、素人考えですが……。
無抽選(不正)とは?
無抽選の定義と法的側面
パチンコにおける無抽選とは、店側が特定の技術(ホールコンピューター、顔認証、指紋認証など)を用いて、遠隔から当たりを出す客と出さない客を選別する行為を指します。
このような行為は、日本の法律において違法とされています。
この法律は、公序良俗に反する不正行為を禁止しており、無抽選が発覚した場合、店舗は営業許可を取り消されるリスクがあります。
また、責任者には刑事罰も科される可能性があります。
無抽選に対する一般の意見(主に客)
無抽選に対する一般の意見は分かれています。
一部のユーザーは、乱数の偏り(不自然なほど負けが続く)によって、店側の不正を疑っています。
特に、同じ台で長時間遊技しているのに、まったく当たりが出ないという経験をした人たちは、店側が何らかの操作をしているのではないかと疑念を抱いています。
また、インターネット上の掲示板やSNSでも、このような疑念を呈する声が多く見られます。
一部に「実際に近所のお店が営業停止になった」という声もありますが、明確な証拠は、現時点では存在していません。
無抽選に対する店舗関係者の意見
店舗関係者によると、無抽選(不正)があれば、その店舗は営業停止になるリスクが非常に高いのでそのようなことをするはずがないとのことです。
それどころか、グループ全体に悪影響を及ぼすことになるでしょう。
そのため、多くの店舗関係者は、「不正は行っていない」と主張しています。
特に、現代の捜査手法が進化していること、そして不正が発覚した場合の社会的なダメージを考慮すると、リスクがあまりにも大きすぎるというのが、お店側の一般的な意見です。
さらに、辞めたアルバイト店員などがネットで不正を暴露する可能性もあり、そのようなリスクを冒すメリットはほとんどないとされています。
ビギナーズラックか不正か?
筆者と友人の経験談
私自身はこれまでの人生で一度だけパチンコに行き、2万円ほど勝ちました。
友人も1年に1度ほど行く程度ですが、ほとんど勝っているそうです。
これがビギナーズラックなのか、それとも店側が何らかの操作をしているのかはもちろん不明です。
新規・久々に来た客に対する店舗の対応
新規の客や久々に来店した客が勝つ確率が高いという噂もありますが、これについても確固たる証拠はありません。
パチンコ店のスタッフの行動によって無抽選を疑われることもある
パチンコ店の店員さんが無抽選(不正)を行っていると疑われる一因として、インカムマイクやリモコンの使用、さらには台を開閉する作業があります。
インカムマイク
インカムマイクは、騒がしい店内における店員同士の業務連絡に使われるものですが、この様子を見た一部の客が「遠隔操作の指示を出しているのでは?」と疑ってしまうことがあります。
リモコン
リモコンを使って台の上にあるデータランプを操作する場面も、一部の客からは「遠隔操作しているのでは?」と疑われがちです。
実際には、このリモコンは食事に出かけた客や飲みかけのコーヒー等が置かれている台に「食事中」などの表示を出すために使用されています。
台の開閉行為
さらに、エラーの解除や配線の確認のために台を開ける行為も、一部の客からは「内部を操作しているのでは?」と疑われることがあります。
この行為は、機械のメンテナンスやトラブルシューティング(問題解決)の一環であり、不正操作とは無関係です。
このような誤解は、無抽選や不正操作に対する一般的な疑念が高まっていることと、具体的な証拠がないままに憶測や噂が広がっているために生じます。
店舗側としては、これらの誤解を解消するための啓発活動や、客とのコミュニケーションが必要とされています。
不正が行われている可能性は?(主にパチンコ店関係者より)
捜査手法の進化とリスク
現在、警察の捜査手法も進化しており、不正行為があれば見つかりやすくなっています。そのため、リスクが大きすぎて不正はほとんど行われていないと考えられます。
ただし、不正を疑っている側からすれば、不正が大々的に報じられた2007年当時より、バレにくい巧妙な手口が開発されているとのことです。
アルバイト店員がネット上でバラす可能性
不正が行われていれば、辞めたアルバイト店員が誰かに話しているはずです。SNSや掲示板に投稿するおそれもあります。しかし、そのような情報はほとんどありません。
これに関しても、「アルバイト店員に不正の実態を見せるはずがない」という意見があります。
当たる確率は320分の1なのになぜ1000打、2000打も当たらないの?:不正を疑う人たちへの反論
パチンコでの当たる確率が320分の1とされているにもかかわらず、1,000打っても2,000打っても当たらないという実体験から、不正を疑う人がいます。
しかし、この疑念にはいくつかの誤解が含まれている可能性が高いです。
確率の誤解
まず、確率が320分の1というのは、一回一回の打ち手における確率です。これが1,000回、2,000回と続くと、当たる確率が高くなるわけではありません。
確率の性質上、320分の1の確率が1,000回続いても、当たるとは限らないのです。
分母の大きさ
また、当たる確率の分母は実際にはもっと大きい場合があります。
例えば、320分の1は、64,000分の200かもしれません。両者の確率は同じです。
このような大きな分母が存在する場合、1,000ゲームや2,000ゲームハマって(負けて)も、それはまったくおかしくないというのが現実です。
確証のない疑念
不正を疑う根拠として挙げられる「スタッフと喧嘩してから負け続けた」といったエピソードも、確証がない限りは単なる偶然かもしれません。
パチンコ店が賑わいの演出のために朝や夕にサービスするという主張
パチンコ店が個人を識別して勝たせたり勝たせなかったりするという疑念がある一方で、実際にはそういった個別の操作は行われていないと主張する人もいます。
その代わりとして、賑わいを演出するために朝や夕方に来店した客に対して何らかのサービスを提供することがあると言います。
賑わいの演出とは?
賑わいの演出とは、店内が活気づいているように見せるための工夫です。
これによって、「この店はよく当たる」「楽しい」といった口コミが広がり、新規客やリピーターを呼び込む効果があります。
朝や夕方のサービス
具体的には、朝一番や夕方によく当たるように釘が調整されている場合があるとの説です。
これは違法ではなく、あくまで店側の戦略として行われているのではないでしょうか?厳密にいえば、グレーかもしれませんが……。
なぜ朝や夕方か?
朝や夕方は一日の中で客が少なくなりがちな時間帯です。この時間帯に当たりやすい台を提供することで、その後も店内が賑わい、トータルの売上を伸ばす狙いがあります。
このように、パチンコ店が個別に客を識別して当たりやハズレを操作しているわけではなく、店全体としての賑わいを作るための戦略はあると考えられます。
この点を理解することで、パチンコに対する不信感や疑念が少しは和らぐかもしれません。
遠隔操作とホルコン調整の違い
パチンコにおける「遠隔操作」と「ホルコン(ホールコンピュータ)調整」は、よく混同されることがありますが、実際には異なる概念です。それぞれの違いと特徴について説明してみます。
遠隔操作とは?
遠隔操作とは、遊技台1台1台に不正な部品を取り付け、外部からその台を操作して当たりやハズレをコントロールする行為です。
ホルコン調整とは?
一方で、ホルコン調整とは、ホールコンピュータを用いて、店全体の出玉率や当たり確率を一定の範囲内に調整する行為です。
この行為自体は違法ではなさそうですが、当然、調整の範囲や方法には規制があるでしょう。
ゴト師(違法な器具を遣い不正に利益を出そうとする客)対策にもホルコン調整は行われているようです。
「ホルコン調整」という言葉は、ゴト師が作った言葉だと言う説もあるようです。
主な違い
- 対象範囲: 遠隔操作は個々の台に対して行われるが、ホルコン調整は店全体に影響を与えます。
- 合法性: 遠隔操作は違法ですが、ホルコン調整は合法的な範囲で行われることが多いです。
- 目的: 遠隔操作は特定の客に対する当たり・ハズレを操作することが目的ですが、ホルコン調整は店全体の売上や出玉率を安定させることが目的です。
このように、遠隔操作とホルコン調整は、目的も方法も異なります。
これらの違いを理解することで、パチンコに対する誤解や疑念が解消されるかもしれません。
20年以上前に実際にあった不正行為とパチンコ店関係者が見聞きした情報
20年以上前には、パチンコ店での不正行為が一部で行われていたという話があります。
当時は、遊技台1台1台に不正な部品を取り付けて当たりやはずれを操作する「遠隔操作」が確実に存在していました。
この操作は、小さなモバイルパソコンで店外からも行えたとされています。
不正部品とその費用
このような不正行為を行うためには、1台あたり10~15万円の費用がかかっていたと言われています。
不正な部品は「ぶら下がり」と呼ばれる器具で、パチンコ台の内部にこれを取り付けることで遠隔操作が可能になっていました。
カバン屋さんとおもちゃ屋さん
不正行為を施すための装置を販売する人を「カバン屋さん」と呼び、不正な部品や基盤、裏ロムなどを作る人を「ソフト屋さん」「おもちゃ屋さん」と呼んでいたそうです。
現代との違い
現代では、このような不正行為はほとんど行われていないとされています。
警察の捜査手法が進化し、不正が発覚した場合のリスクが非常に高くなっているからです。
規制によりギャンブル性が低くなり、1円パチンコも増えているため、不正はコスパが良くないと考えられます。
このような過去の不正行為について知ることで、現代のパチンコ店とその信頼性についても考えるきっかけになるでしょう。
過去には確実にあった不正行為が、今はほとんどないという現実を理解することが、客と店舗との信頼関係を築く第一歩です。
2007年に摘発された不正行為:ボナンザ店の事例
2007年には、ボナンザというパチンコ店で摘発された不正行為が話題になりました。
この店では、海物語というパチンコ台34台に遠隔操作で大当たりを出していました。
この操作は、サクラ役の人に大当たりを出して客寄せに使っていたとされています。
摘発の背景
この摘発は、当時の警察の取り組みとしてはかなり大きなニュースであり、多くの人々がこの事件に衝撃を受けました。
この摘発が行われた背景には、当時からすでに不正行為に対する警戒が強まっていたことがあります。
現代への影響
このような過去の摘発事例は、現代のパチンコ店経営にも影響を与えています。
特に、不正行為が発覚した場合のリスクが非常に高いため、多くの店舗では正当な運営を心掛けていると考えられます。
このボナンザ店の事例を知ることで、過去に存在した不正行為がどのようなものだったのか、そしてそれが現代にどう影響しているのかを理解することができます。
このような過去の事例を踏まえ、現在のパチンコ店がどれだけ進化しているのかを考察することが重要です。
リスクと注意点
遠隔操作を主張する人物と情報商材
パチンコの無抽選や遠隔操作については、多くの疑念や議論が存在しますが、中にはこの疑念を商機として利用する人物もいるそうです。
具体的には、遠隔操作が存在すると主張し、その「内部情報」を提供すると称してオンラインサロンへの加入を勧めたり、高額な情報商材を販売したりするケースがあります。
このような行為は、多くの人が持つ疑念や不安をあおる形となり、さらに混乱を招く可能性があります。
また、これらの情報商材やオンラインサロンが本当に信頼性のある情報を提供しているのかどうかも、非常に疑問です。
情報を購入する前に、価格は適正か、その情報源が信頼性を有するものなのか、第三者による評価やレビューがあるのかをしっかりと確認することが重要です。
無確認の情報に基づいて高額な出費をすることは、結果としてさらなる損失を招く可能性が高いです。
このような状況を考慮すると、遠隔操作や無抽選についての情報は、慎重に扱う必要があると言えるでしょう。
PSIO(遊戯産業不正対策情報機構)とは?
怪しい店や人物がいれば、PSIOへ通報することが推奨されています。
通報が多ければ、抜き打ち検査が行われる可能性があります。
PSIO(遊技産業不正対策情報機構)は遊技産業における不正排除を目的とする機構です。
すべての不正を一掃して、全国どこのホールでも、みなさまに安心して遊んでいただくために設立されました。 ほとんどのホールは健全に営業されていますが、残念ながら一部のホールが法令に違反することがあります。例えば、遊技機の不正改造や禁止されている遠隔操作によって、玉やメダルの出方を自在に操る等は、ホールの不正の代表的なケースです。また、ゴト師と言われる不正を行う者が、ホールに勝手に違法な部品を取り付け、自分に有利に遊技するなどの事例もあり、これも結果的には、何も知らずに座られた一般のお客様に不利になります。
しかも、機械のハイテク化が進み、パチンコ・パチスロ等の不正の方法は、年々、複雑化、巧妙化しています。もちろん警察が取り締まる一方、業界も健全化に総力をあげて取り組んでいますが、万全の体制というわけにはまいりません。そこで、ファンのみなさまにも協力していただいて、情報を広く集め、これらの不正を正し、お客様に安心して楽しんでいただける遊技環境を創るよう活動しています。(引用元:PSIO(遊技産業不正対策情報機構))
「パチンコの無抽選」について
Q1:パチンコの無抽選(不正)って何ですか?
A1.パチンコの無抽選とは、店側がホールコンピューターや顔認証、指紋認証などを用いて、当たりを出す客と出さない客を選別する行為です。このような行為は違法とされています。
Q2:無抽選が行われている証拠はありますか?
A2:無抽選が行われているかどうかの確固たる証拠はありません。一部のユーザーは乱数の偏り(不自然なほど負け続ける)や店側の調整を疑っていますが、これについての明確な証拠は存在していません。
Q3:もし無抽選(不正)が疑われる場合、どうすればいいですか?
A3:無抽選(不正)が疑われる場合は、PSIO(遊戯産業不正対策情報機構)へ通報することが推奨されています。通報が多ければ、その店に対して抜き打ち検査が行われるようです。
パチンコの無抽選は不正!見つけたら通報の上、店舗を変わろう!
この記事を通じて、「パチンコの無抽選」について多角的に考察してきました。一般ユーザーから店舗関係者まで、さまざまな立場の人々が持つ意見や疑念についても触れました。
まず、現在の警察の捜査手法が高度化していること、そして不正が発覚した場合のリスクが非常に高いことを考慮すると、メリットの割にリスクが高すぎるため、現在不正を行っているパチンコ店はほとんどないと思われます。
ただし、過去には2007年に摘発された例もありますので、すべてのお店がクリーンな経営をしているとは断言できません。
このような事例を踏まえると、一概に「不正はない」とも言えない状況です。
最終的に、不正をしているという主張も、不正をしていないという主張も、確たる証拠がなく、議論は平行線のままです。
この問題に対する明確な答えを出すのは難しいですが、少なくとも、各自が情報をしっかりと吟味し、自分自身で判断することが重要であると言えるでしょう。
怪しいパチンコ店や怪しい高額な情報商材を売る人物は、PSIO(遊戯産業不正対策情報機構)に通報しましょう!
「パチンコにおける無抽選」執筆にあたり参考にした動画やブログ
これらの動画やブログでは、納得できる説明が聞けました。