スズメに似た鳥ベスト10！見分け方と特徴を徹底比較！スズメより少し大きい、小さい、緑のあの鳥は何？

引用元：見て歩き北九州発

「コジュリン（小寿林)」はユーラシア大陸の極東部にのみ分布する狭域種です。スズメ目ホオジロ科ホオジロ属に分類される野鳥。

絶滅危惧II類に指定され、成鳥は全部で6,000羽〜15,000羽しか存在していないようです。

本州と九州での局地的な定住が確認されていますが、開発等で何か所かは絶滅してしまいました。

体長は約14.5cmで、雄は夏羽（繁殖期)では頭が黒く、背中は赤褐色です。

雌も雄も、冬羽の顔は茶色と白のツートンカラーで、（配色は違いますが）ホオジロの模様に似ています。

繁殖期の雄は、頭が真っ黒なのでスズメにはあまり似ていませんが、冬季は茶褐色になり雌の色に近づきます。

コジュリンは湿原や草原などに生息し、昆虫や果実、種子などを食べます。

繁殖期は5～7月で、基本的に一夫一妻で巣を作ります。

1回に3～5個の卵を産み、抱卵期間は12～14日。育雛期間は11～12日で、両親で雛の世話をします。

「チュッチュッチュッ」と高い声で鳴きます。

引用元：野鳥の世界

写真は『オオジュリン／大寿林』（どちらも雄で冬毛と夏毛）。コジュリンと同じスズメ目ホオジロ科ホオジロ属に分類されます。

こちらはとくに絶滅危惧種ではなく、夏季に北海道や東北地方で繁殖し、冬季に本州以南にで越冬します。

オオジュリンは頬に白い模様があるのが特徴。雌や冬場の雄は地味な褐色です。オオジュリンもコジュリンもほぼ同じサイズです。

江戸時代には、どちらも同じ鳥として「ジュリン（寿林）」と呼ばれていましたが、後に「オオジュリン」「コジュリン」と区別して呼ばれるようになったそうです。

オオジュリンのさえずりは「チュッ チッ チィ チュッ チッ チッ」などと細かく区切った調子ですが、地鳴きは「チュイーン」と伸ばすので、「ジュリン」と呼ばれるようになったという説が有力です。

スズメに似た鳥第8位！『ベニマシコ』華やかな赤い野鳥

引用元：jobi,jobi（左）／ひがし北海道の野鳥図鑑

「ベニマシコ（紅猿子)」は、スズメ目アトリ科ベニマシコ属に分類される鳥類で、日本や中国、ロシアなどに分布しています。

ベニマシコ属の野鳥はベニマシコだけになります。

ちなみに「紅猿子」の由来は、雄が猿の顔のように鮮やかな赤い身体を持つことから。

繁殖期のオスは全身が赤く、とくに目から嘴の間の色が濃いことが特徴的です。冬場にはシックな赤色になります。

一方、メスは、同じ種類には見えないほど地味な褐色をしています。

オスメスともに翼に白と黒の縞が入っています。

大きさはスズメとほぼ同じで、全長約15㎝、体重は15gほど。

ベニマシコは、越冬期にはイネ科の草など、繁殖期には昆虫などを食べて生活し、セイタカアワダチソウなどの植物の実や種子を食べることが多いようです。

繁殖期には一夫一婦制で、メスが巣作りを行い、一度に3～4個の卵を産みます。

ベニマシコは、北海道や青森県の下北半島で繁殖し、秋冬は本州以南に移動します。

本州以南では、草原や河原などで生活し、藪を飛び回る姿が見られます.

ベニマシコはその美しい外見から、野鳥を観察する人々にとって人気のある種の一つです。

とくに雄の赤い羽毛は観察者を魅了しますが、メスは保護色のため見つけにくいようです。

スズメに似た鳥第9位！『アオジ』なんとなく黄緑だけどそっくり！

引用元：見て歩き北九州発

アオジ（青鵐、蒿鵐、蒿雀)は、スズメ目ホオジロ科に分類される鳥類で、全長は約16.0 cmほどでスズメより少しだけ大きな野鳥です。

「蒿」はヨモギの意。「鵐」は、古くは鳥を意味していました。

インドからロシア、東アジアに生息しています。

日本では本州中部以北で繁殖、以西で越冬します。

体色は全体的に暗めの緑褐色。雄のお腹はやや鮮やかな黄緑色で、翼は赤茶色。メスは体も羽も地味な緑がかった褐色をしています。

繁殖時の雄は、縄張りを持ち、単独で行動します。慎重な性格で、声は聞こえてもなかなか姿を現さないことがあります。

アオジは、イネやアシなどの不安定な細い草の上に止まってエサとなる獲物を狙ったり、さえずる習性があります。

警戒しているときは「チッチッチッ」と短く鳴き、さえずりはホオジロに似た声で「チーチョロリー、チョロリー」と美しい声で鳴きます。

アオジは、その名の通り「青い体（現代でいえば緑)」が特徴的な鳥で、繁殖期にはオスの美しい青灰色の頭がより印象的になります。

スズメに似た鳥第10位！『クロジ』日本固有？の黒いスズメ？

引用元：ZooPicker

クロジ(黒鵐)は、日本固有種ではないかと言われているほど生息領域のの狭い野鳥で、ホオジロ科に属します。

日本では、本州中部以北に留鳥として繁殖。北海道では夏鳥（繁殖）、本州中部以西では冬鳥（越冬）として生息しています。

オスは全身が濃い青灰色をしており黒く見えます。メスは頭部が褐色で背中は地味なオリーブ褐色をしています。

体長は16～17.5cm程で、体重は20～30g程度。

くちばしは三角形で、夏の繁殖期には虫、非繁殖期には植物の種子を食べることが多いようです。

また、クロジは警戒心が強く、普段は木が多く茂った藪の中など、薄暗い場所を好んで生活しています。

繁殖期にはオス同士が威嚇しあいながら縄張り争いを行います。

「チッチッチッ」と短く鳴くときには、警戒をしていたり周囲の様子を伺っているときで、さえずりは「ホーイチチッチッチ」と軽快でメロディアスです。

クロジは、その名の通り「黒い頭」が特徴的な鳥で、繁殖期のオスの黒い体は非常に目立ちます。

スズメに似た鳥もよく見ればみんな個性的！

スズメに似た野鳥たちを見る楽しみは、私たちの日常に新たな発見をもたらしてくれますよ。

Ruby

その小鳥、もしかするとスズメではないかも？

今回紹介した10種は、見かけは似ていても、それぞれに独特の特徴や生態があり、興味深いものばかりです。

スズメとの微妙な違いを見分けることで、野鳥観察の醍醐味をより深く味わうことができるでしょう。

ぜひ周りの小鳥たちに注目してみてください。

あなたの身近にも、意外な発見が隠れているかもしれません。